つくり手のホントのところ

皆さんこんにちは。

最近は日中もなかなかの日差しですね。

暑い暑い、夏にはまだ早いよ。

さて、

この日誌をもっと皆さんの日頃の愉しみにして頂きたく

今回また新たな企画日誌をお贈りしたいと思います。

その名も

「つくり手のホントのところ」

ダイタデシカ、に縁のある作家さんたちが一体どんな想いで

作品を創っているのかにぐいっと迫ったインタビュー記事。

第1回目は先日ダイタデシカ、で「縫う刷る展」を開催してくれた

ご夫婦クリエイティブユニットNuusle(ヌースル)さん。

インタビューに応えてくれたのはご主人の宮崎淳さんです。

それではどうぞご覧ください^^

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僕も奥さんも普段はグラフィックデザイナーとして働いています。

本業と並行して、Nuusleの活動をやっている感じですね

Nuusleをはじめたきっかけは奥さんの趣味がはじまったことからですね

ある日、奥さんが趣味で革の制作を習いはじめたんですよ

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彼女きっとそれが愉しかったんでしょうね。僕に、

「あなたもそういうのやりなさいよ」って勧めてきたんですよ。

デザインばかりじゃなくて自分でなにかやるのも愉しいぞ、と。

そう言われましたけれど、正直ピンと来なかったんですよね。

デザインに夢中になっていればいいんじゃないかって思ってましたからね。

まぁでも彼女の一言をきっかけに、

「もし自分がやるとしたらどういうことが面白いかな?」

というのなんとなく頭の中に置きはじめたんです

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それである日地方へ旅行に行ったときに、お土産コーナーで手ぬぐいを買ったんですよ

そのとき「あぁそういえば」と

なんかいつも旅行にいったときに自分用に手ぬぐい自分で買ってたなって

手ぬぐいって値段もそう高くないから買い易いし

持ち物としてもかさばらないし

贈り物としてもよく買ってたな。と思って

ふと

「手ぬぐい」をグラフィックデザイナー目線で考えると面白いかもしれない。って

思ったんですよね

つまり手ぬぐいに和柄でなくて、自分のグラフィックデザインを載せたら面白そうだと。

じゃぁそれを作るにはどうやってやればいいか調べたら

シルクスクリーンだったらできるということが分かったんです

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でもこれまでグラフィックデザインばかりで、シルクスクリーンの技術なんて持っていませんでした

ですから環境は自分で整える他なかったですね

制作物を作る為に、どういった道具をどの程度揃えればいいのか調べに行ったりして

技術的な部分は友人から習いました

そいつがたまたま美大にいたときにでシルクスクリーンを学んでいたので

彼のもとへ通いましたね

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それで…手ぬぐいにはシルクスクリーンで自分のデザインを落とし込めるようになって。

奥さんが革をやってますんで、「試しに革でもやってみる?」って

手ぬぐいで使った版で実験的に奥さんの革にプリントしてみたら・・・

思いのほかキレイに出来て(笑)

コラージュ キーケース

そこからNuusleが始りましたね。

最初にNuusleとして展示をやったのは2012年の秋に下北沢で。

グループ展のような感じです

学生の頃の知り合いで陶芸をやっていた友人と絵をやっていた人と一緒に。

もう2年半前のことですね

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今もデザインの仕事を続けていますが

デザインという仕事をする上で忘れがちになってしまう事があるんですよね

それは「’もの’をつくった先の’こと’を考える」という事

とても大切な事なんですけれどね。

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でもこういったイベントに出店して店先に立ってお客さんと話をすると

作品に対する反応が直に伝わるので、その「忘れちゃいけない大切なこと」に

気付かせてもらえている気がします

それが本業にうまくいい影響がでていると思いますし

それがもっとうまく回ってくれるといいですけれど

例えばNuusleの作品を見て本業のデザインに仕事としてオーダーがくるのとか嬉しいですね

理想的です(笑)

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ダイタデシカ、でシルクスクリーンのワークショップを開催しましたけれど

超良かったです。子ども達が良かったですねー。

子連れのお客さんがワークショップに参加して

小学生の参加者だったんですけれど

「じゃぁ色どうする?位置どうする?」とか

「今学校でナニ流行ってんの?」とか雑談しながら作業して

もう・・・子供が眩しくて(笑)すごい新鮮だったというか。

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「おお!」と思うような色使いとか、「えっ?そんな所に置くの?」って思ってしまう程に

版の置く位置とか斬新で、全て刺激になりました。素晴らしいですよ、子どもたち。

あと一見普通なんですけれど、

話していくとその子ならではの個性が垣間見えたりするのも愉しかったです。

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自分の作品(手ぬぐい)を作るときに意識しているのが

普通の手ぬぐいでは見かけないものを創るということ

あとは用途の提案ですね。こういったはっきりとした柄が使う人にも刺激になるようで

手ぬぐいっぽくない使い方をしている方たちも沢山いらっしゃいます。

若い子とかバンダナに使ったりしていますし

和服を着た50代くらいの女性が「着物の半襟にしたい」っていう理由で

あの黒柄の手ぬぐいをえらんだりとか

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他には掛け軸替わりにする。っていう人がいたり。

小学生のお子さんを持つお母さんが「子供が剣道に通ってて、面の下に巻く頭巾にしたいから」

っていうパターンもありました。デザインだけでこうも広がりが出るもんですね

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シルクスクリーンっていろんなものにできるので、これから色々な作品を開発してみようかな。と考え中です。

もしかしたら、今後ダイタデシカ、で新作が出て来るかもしれませんので

気になる方は都度チェックしていただければ嬉しいですね(笑)

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Nuusle(ヌースル)
グラフィックデザイナーの2人からなるものづくりユニット。
シルクスクリーンという技法を使い自分達でデザインした柄を布や革にプリントしています。
そこから様々なプロダクトに落とし込みながらひとつひとつ丁寧に手作りしています。

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