【特集日誌~前篇~】
2015.4.9
みなさんこんにちは。今回の日誌は特集日誌となっております。
基本的に贈りものが苦手なのがオトコであるのは世の定説。ですが、 季節や慣習によって「プレゼントを贈らなければ」なタイミングが必ずあるもの。
ちょっと時期は過ぎてしまいましたが、毎年必ずやってくるバレンタインデーの後のホワイトデーに悩む30代男子の様子をレポートして来ました。
さて・・・いったいどんなホワイトデーになることやら・・・。
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僕たちは日曜の午後、いつものように他愛もない会話をしていた。。。
そう。あんな出来事が起こるとも知らずに。。。
この日ぼくらは、久々にとれた休みをゆっくり過ごそうと、コタツに入ってゆるゆると近況報告をしながら まどろんでいたんだ。
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「いや~、ぼちぼち春めいて来ましたな~。そうなると…あの日がまたやって来ちゃうよね~正名くん!」
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「そうですね・・・ハットリさん!」
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「ちなみにハットリさんは、聖黒甘味日(バレンタインデー)に彼女さんから何を頂いたんですか?」
「いやいや、そんな大それたモノじゃないよ」
「まぁまぁ・・・教えて下さいよ~」
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「手作りチョコビスコッティと・・・・・・このハンカチ!!!めっちゃ手触りよくて使い心地がいいし、尚且つこの新緑をイメージさせる若草色のカラーと見栄えが抜群なこのハンカチ!!!オトコたるものやはりさりげないところにお洒落をしておきたいじゃない!?そういった部分を見事にとらえた彼女のプレゼントセンスに脱帽しつつもこのハンカチがあることによって僕の人生は・・・
「HAHAHAHA・・・SO CRAZY。ハットリさん、壊れるほど嬉しかったんですね~」
「そういう正名くんこそ、何もらったのさ?」
「僕は・・・普通にチョコっすね。。。ていうかハットリさん、お返しどうします?僕はアクセサリーをプレゼントしようかな~とか思っているんですけど・・・」
「おお~いいね!アクセサリー。僕は・・・お花とかかな~」
「ああ~ぁ。花!いいすね~!」
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「キャッハッハッハッハッハッハッハッハ———————————————————————!!!!!!!!!!!!」
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「ねぇねぇ~!バレンタインデーはどうだったのー?!」
「彼氏にはちゃんと手作りチョコあげましたよ♡」
「キヒー!いいね~!!彼氏嬉しかっただろうね~!」
「わたしはドモーリっていう結構珍しいチョコレートを買って贈ったー♡」
「ピシィィイ!!あのドモーリ?!彼氏も幸せもんだねぇ~!」
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「半沢直樹(ホワイトデー)が楽しみだね~!何が倍返されるかな?」
「キャハハッ!まずアクセサリーとか、無いわー!昭和だよね~」
「ないない!お花とかもあり得ない!もう大正!」
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「そんな贈り物するオトコなんて、ナイナイ無ぁ~~~~~~~~~~~~~い!!!!!!!」
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「やっちゃったよね・・・・」
「正名くん、僕ら完全に無い側の男たちですよ・・・」
「間違いないくらい、無い奴らですね・・・」
「どうすればいいのかな?正直、花以外の選択肢が僕の引き出しには入ってないよ」
「ハットリさんの引き出しスカスカじゃないすか!でもどうしたらいいかな・・・困ったな・・・」
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ガラツッ!!!
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「そういうときは、OMOTE-NASHIだよ」
「キミたち、半沢直樹(ホワイトデー)に何を贈るか大変お困りの様子だね?」
「・・・・・・・誰ですか?」
「質問の返答になっていない。困っているんだろう?」
「困ってますよ!僕のタンスには花しか入ってないんですよ!」
「タンスというかキミの頭がお花畑のようだね。」
「家の風呂場で何やってんすか?」
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スタスタスタスタ・・・・
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スッ・・・・
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「いい大人になっても女性の喜ばせ方を何一つわかっちゃいない君たちの様な豚にはMOTTAINAIが…
これから女性にとって最上の贈り物とは何かを教えてあげよう」
「最上の・・・」
「贈り物・・・?」
「別に花やアクセサリーを否定している訳じゃない。。。。ただそのチョイスは既に現代においては昭和や大正時代の贈り物として、世の女性達に認識されているのさ。つまりはプレゼントとして、生半可に古いってことなんだ中途半端さ。ミディアムレアなんだよ。生焼けで食べれない牛タンレベルの貧相な発想だよ」
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「HAHAHA・・・・・・・言ってくれるじゃないですか!メガネのお兄さん!じゃぁあ何を一体贈ればイイっていうんすか!!」
「それは・・・」
「・・・・・・?」
「・・・・・・?」
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「コレだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「・・・(喫茶店にいけってこと?)」
「・・・(急須を買えと?)」
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「キミたちは今、カフェへお茶に誘うとか、急須をプレゼントするとかそういうことだと捉えたかもしれないけれど全然違う。最上の贈り物とは『OMOTE-NASHI(おもてなし)』のことさ。贈り物ってのは、何もカタチがあるものじゃないといけないわけじゃない。キミたちは、彼女さんたちのことを心から大切にしているだろう?」
「もちろんっすよ!!」
「狂おしいほどに大切ですね」
「その気持ちをプレゼントできるのが『OMOTE-NASHI』さ」
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「メガネ兄さん・・・・!あなたの言う『OMOTE-NASHI』ってのはどこで手に入るんですか?!」
「・・・・クックックック・・・・」
「何が可笑しいんですか!こっちは花を除いたらもうタンスしか残ってないんですよ!」
「貧弱貧弱ゥ・・・・」
「貧弱?こちとら大工で毎日木材運んでますよ!むしろ屈強ですよ!」
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「カラダのことじゃぁない。その考えのことさ。やはり豚のようなキミ達は僕のドコデモドアデシカに入ってもらわなければならいようだ。一度本物の『OMOTE-NASHI』をその身をもって体験するがいいさ」
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スタスタスタ・・・・
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ガラッ・・・
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「さぁ行こう!『OMOTE-NASHI』の世界へ!」
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ピカッツ・・・・!
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ガチャッ・・・
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「あれ・・・ここは・・・・?」
「ここって・・・・ダイタデシカ、じゃない?」
「メガネ兄さん・・・なんだかんだ言って結局はモノでOMOTE-NASHIをしろってことなんすかね?」
「SO CONFUSED・・・・・マジ混乱するわ」
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「・・・フッ。まったく・・・OMOTE-NASHIを知らない男どもの典型的な回答ね」
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「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
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「待ってたわ・・・この豚野郎ども」
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つづく。